ウラジーミルの微笑

海外文学・世界文学の感想を長文で書くブログです。池澤夏樹世界文学全集の全巻マラソンもやっています。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『処刑への誘い』ウラジーミル・ナボコフ/小西昌隆訳

ナボコフ ドストエフスキー殺しの文学 ・・・私は犯罪的な直感で、どう言葉が組み立てられ、どうふるまえば、日常の言葉が賦活され、隣からその輝きや熱や影を借り、みずからも隣の言葉に反映しつつ、それをそうした反映によって一新させる―おかげで行全体が…

2-01①『灯台へ』ヴァージニア・ウルフ/鴻巣友季子訳

時間よ止まれ 諸行は無常であり、すべては変わりゆくが、しかしことばは残り、絵も残るのだ。(p.230) <<感想>> ヴァージニア・ウルフというと、付きまとって離れないいくつかのイメージがある。 曰く、「モダニズムの旗手」だとか、「意識の流れ」を用いた代…