ウラジーミルの微笑

海外文学・世界文学の感想を長文で書くブログです。池澤夏樹世界文学全集の全巻マラソンもやっています。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2-02①『失踪者』フランツ・カフカ/池内紀訳

若き失踪者のアメリカ 「そのことじゃないんです」 と、カールは言った。 「正義が問題なんです」(p.37) <<感想>> 『失踪者』である。『アメリカ』ではない。 私は学生の頃、本作のタイトルを『アメリカ』として認識していた。これは文庫で出ていた訳本が『…