ウラジーミルの微笑

海外文学・世界文学の感想を長文で書くブログです。池澤夏樹世界文学全集の全巻マラソンもやっています。

2023-05-27から1日間の記事一覧

065『忘却についての一般論』ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ/木下眞穂訳

だからまだ ここで光が差すまで 家具を焼き、何千という本を焼き、絵画は全部焼いた。絶望があまりに深くなったある日、とうとうこのムクバル族を壁から下ろした。絵を掛けていた釘を引き抜こうとした。・・・そのときふと思った。この小さな釘が壁を支えて…