ウラジーミルの微笑

海外文学・世界文学の感想を長文で書くブログです。池澤夏樹世界文学全集の全巻マラソンもやっています。

2022-11-12から1日間の記事一覧

『失われた時を求めて』第6篇「消え去ったアルベルチーヌ」マルセル・プルースト/吉川一義訳

映し出された思い出はみな幻に 人は死んでも、その人が芸術家で自己の一部を作品のなかにとりこんだ場合、その人のなにがしかは死後にも残存すると言われることがある。もしかするとそれと同じように、ある人から切り取られてべつの人の心に移植された一種の…