共同条理の原理の嘘
・・・かの哲学者とアウルス・ゲッリウスが述べているごとく、われわれは常用の言語を話さなくてはいけないのだ。(6章、p.84)
<<感想>>
以前の記事をお読みいただけたからなら早速お気づきいただいたかと思うが、岩波版を箱付きで全巻買っておきながら、渡辺訳に挫折した。
というよりは、ちくま訳に対する欲望と興味が抑えきれずに、ついつい新訳(といっても2006年発売、そしてHSJM、そして訳者は1946年生まれ)を買いに走ってしまった。
ネット書店では残念ながら1巻を除いてほぼ品切れのようだ。しかし、運良く近所のLIBROに在庫があり、買い求めることができた。―3巻を除いて。
いったい、発売から10年も経っているのに、こんなマイナーな書籍の、しかも3巻だけ買っていくなんてどういう事態だろうかと、あちこち探してくれた売り場のお姉さんと苦笑した。
結局、必至の捜索の末、関東圏内ではTSUTAYA系の書店に唯一1冊実在庫があることが判明した*1。さっそく近所の店舗に送ってもらおうと電話をしてみた。
するとなんとびっくり、当該店舗では対面販売しかしていないとのことであった。仕方なく、1時間半ほどかけて電車を乗り継ぎ、ようやく全冊揃えることができた。
懸案だった奥さんは、怒りも呆れもせず、もう慣れっこといった態で、機嫌よく送り出してくれた。
ということで今回は、内容面の感想はほどほどにして、翻訳の差にも少し論及してみたい。
パンタグリュエル―ガルガンチュアとパンタグリュエル〈2〉 (ちくま文庫)
- 作者: フランソワラブレー,Francois Rabelais,宮下志朗
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: 文庫
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*1:あまり教えたくないけれど、私の本探し(新本)の必殺技が次のサイト。サイト表示上はあっても、実在庫がないといったケースもあるので、出向く前に確認して貰うのが安心。http://www.tokyo-shoten.or.jp/kumiaimap_utf8.htm